「くそっ!離さぬかっ!この痴れ者めっ!」
魈が淫魔に向かって怒声を上げる。彼は淫魔が召喚した無数の触手に四肢を絡めとられる形で宙に吊るされていた。
鍾離の口に陰茎を差していた淫魔は、それに飽きたのか突如鍾離を蹴り倒し、魈に向かって無数の触手を繰り出したのだ。腕に相当な覚えのある魈をもってしても、淫魔の強大な力の前にはなすすべもなかった。哀れにも下半身を丸出しにされ、あられもない姿を鍾離と淫魔の前に晒されている。
鍾離は顎の下に手を当てて、まるで値踏みするかのように魈の性器や肛門を眺めていた。当然彼もまた、相も変わらず下半身丸出しである。
「帝君!このようなことはおやめください!このような低俗な術で正気を失うなど、貴方らしくもない!」
「ふむ。長らく俗世から離れ性欲などとは無縁の生活をしていたようだが、それにしては中々立派なモノを持っているな」
魈が懸命に声を張って諫めるも、鍾離はまるで聞く耳を持たない。敬愛する神に己の恥部を鑑定された魈は、羞恥のあまり顔を真っ赤にして目を反らした。何を言っても今の鐘離には届かない。そう悟って、今度は邪神の方へ怒りに満ちた眼差しを向け、ドスの利いた声で怒鳴りつけた。
「この痴れ者が!この仕打ち、決して許しはせぬ!切り刻んで塵にしてくれよう!」
だが、魈ほどの猛者がどれだけ力を込めても触手は千切れる気配などなく、ただゆっくりと撓(しな)るのみ。それに合わせて魈の尻と性器もゆらゆらと揺れる。
そんな魈の姿を見て淫魔が嗤う。
「反抗的でいい目だ。それがいつまで続くか、見ものだな。お前が慕っていた岩王帝君など、瘴気を浴びるなり額を地について尻を差し出して来おったぞ。元より被虐趣味の気があったのであろうな」
「帝君を愚弄するなっ!」
「愚弄して当然であろう。自分の性欲のために民を差し出すなど下衆の極み。それどころか射精のためならば民を石に変えることも厭わぬとは……」
「民を……石に……?」
魈の顔が曇る。確かに鍾離は大地の力を使い敵を石化させることができる。しかし、それを無辜の民に使うはずがない。鍾離に目をやると、彼は淫魔になじられて興奮したのか、顔を赤くして不格好なペニスを弄り回していた。
そして魈の目線に気づくと、悪びれもなく言ってのける。
「ああ、ひとつ言い忘れていたな。俺の石化の力は、公子に使った時を最後として自由に使うことを禁じ、己の精液の中に封印した。これも淫魔と契約した内容のひとつだ。その結果、俺が射精すると、俺の力の影響を受けているもの……つまり「神の目」を持つ璃月人は全員石になるようだ。なに、彼らの身柄と引き換えに射精できるのなら安いものだろう」
「なんということを……」
にわかには信じられないが、この様子では空言ではないであろう。なんとしてでも鍾離の射精を止めなければ、罪もなき璃月の原神たちが石と化してしまう。
しかし今の鍾離の様子では、淫魔が許可すれば躊躇なく射精の快楽を貪るだろう。
何か手はないか……。一計を案じた魈が鍾離を見据える。
「……我もこの魔神と契約を交わさせて頂きたく」
「契約だと?」
「はい。我は何をされようと決して屈しませぬ。どのような責めを受けても全て受け入れ、耐え抜いてみせる所存。夜が明けるまで我がこの意志を貫き通せていれば、我以外の者は帝君を含めて全員正気に戻り、解放される。そういう契約を、この淫魔と我の間に締結させて頂きたい」
石化の能力を譲り渡しても、契約の神としての力は鍾離に残っている様子。契約は鍾離の切り札であり、絶対的な力を持つ。たとえ淫魔であっても、一度受け入れれば最後、反故にはできないはずだ。
「お前一人と他の全員の身柄が釣り合うとでも?」
鍾離が腕を組んで魈を静かにねめつける。魈は無言で強い眼差しを鍾離に返した。緊迫した一コマだが、二人とも下半身丸出しで、夜風に吹かれた性器が揺れているのだから滑稽だ。淫魔は二人の様子を面白そうに眺めていたが、
「よかろう。自らを犠牲にして璃月を救おうとするその意気や良し」
と、一笑して快諾した。鍾離が頷き、再び魈を見据える。
「よいのだな。契約を破棄した者には、相応の罰を下すことになるぞ」
「無論、承知の上。璃月のためならば、この身など惜しくはありませぬ」
こうして鍾離の力で契約は結ばれ、名実ともに璃月の命運は魈に託されることとなった。
そして、魈への壮絶な凌辱劇の幕が上がる。
「くっ……!くだらぬ真似を……ンンッ!!……んふゥッ♡」
魈は手足を固定されたまま、無数の触手に全身を愛撫されていた。触手は太く丈夫な上、膏薬でも塗りたくるようにヌメヌメと這いまわる。それだけでも不快だというのに、拳ほどの太さもありそうな触手が尻の穴にまで侵入して腹の内側を撫でまわしているのだから、さすがの魈も喘ぎ声を抑えることができない。
その上、触手の表面は細かいイボ状になっており、ぬめった粘液には媚薬の成分も含まれている。そんなものでゴリゴリ♡ ヌチョヌチョ♡ と前立腺を擦られては、あのクールな魈も勃起を抑えることはできず、5分と経たぬうちに、
「ほおお゛ォッ!?♡」
と、汚い声を上げて精液を吹き上げてしまう。
ハァハァと荒い息を吐く魈だが、心は折れていない。
(おのれ……このような辱めを……。だが、璃月と帝君を守るためならば、何千年でもこの責めを受け続けよう。これまでも業障を負いつつ生きてきたのだ。これしきの……
「ン゛おおおおオ゛ォッッ!!!?♡♡♡」
冷静な思考は魈自身の奇声で吹き飛んだ。射精したての魈のペニスを、太い触手がパックリと咥えこんだのだ。この触手、搾精生物の一種でもあるらしい。じゅるじゅると音を立てて、尿道の奥の残滓にいたるまで、魈の精液を吸い出していく。
「にゃっ! にゃにをっ!? ぉお゛ッ!? す、吸うにゃああ゛ッ!!」
射精直後で敏感な性器を吸引されるのは、長年俗世を避け自慰すら拒んでいた魈には拷問も同然だ。目を白黒させる魈だが、強靭な精神力を持つ彼には耐えられない刺激ではない。
(んああ゛っ♡ 執拗に陰茎を責めおって。久しく自慰などしておらぬ故、凄まじい刺激だ……!んあっ!♡ はあっ♡ このような下賤な行為で、体が熱く……。否ッ!我はくだらぬ快楽などに理性を奪われはせぬ!)
ひとしきり精液を吸い尽くして触手の動きが緩慢になると、魈はきっと淫魔を睨みつけ、敢然と言い放つ。
「醜悪な淫魔め!仙人を愚弄するな!我は決して、貴様などに屈さぬ!ぅっ……んぁっ!わ、我がこの稚拙な責め苦に耐え抜いた暁には、契約に則り帝君と璃月を解放してもらうぞ!……んひぃっ!♡」
淫魔が「ほう」と感心する一方、隣の鍾離は食い入るように魈の痴態に見入って自慰に興じていた。
「強がってはいるが、しっかりと感じているではないか。お前の痴態で俺も昂ってきたぞ。 お゛っ♡ お゛ほっ♡ 俺と違って達することができるのだから、素直に射精の快感を享受すればよいものを♡ お゛ッ♡ お゛ォッ♡」
ガニ股になって股間をまさぐる鍾離。堅物な美少年が淫虐に喘ぐ様に興奮しているのもあるが、被虐趣味を開花させた彼は魈の身に自分を置き換え、強烈な刺激で盛大に射精する妄想で盛っているのだ。射精できる魈が羨ましくて仕方がないといった様子で、猿のように手淫を繰り返しては、出せない精液を睾丸と巨根に溜め込んで寸止めに苦しんでいる。その苦しみすら興奮材料になっているのだから救いようがない。
魈はそんな鍾離を気にも留めず、強い光を放つ目で淫魔を睨み据えている。
「なるほど、見事なものだ。これは少し、趣向を変えてみた方がよいか」
淫魔が感嘆の声を漏らしたその時だった。思わぬ闖入者が登場したのだ。