土浦梁太郎

緑色のコブタ

「くそっ、香穂のやつ………!」土浦梁太郎は悪態をつきながら、誰もいない屋上のベンチにどっかりと腰を落とした。「あいつなら………わかってくれると思ったのに」寒空の下、頭を抱えながら、彼は最愛の人の姿を思い浮かべていた。寂しそうな、日野香穂子の…