兄と弟2 (前編)

※『兄と弟』の続編です。

 

 

 

 

 

「あのさ。矢倉先輩………お前の兄貴さ、最近ちょっと変じゃないか」

放課後、話があると自分を呼び出したダイキにそう言われ、光也は頭を打たれたような気がした。

「最近練習に身が入ってないってかさ、先輩らしくないミスとかするんだよ。いつもボーッとしてるし」

まったくその通りだった。
「あの日」から、兄貴は変だ。光也もずっとそれを感じていた。
兄、恭介は親の前では爽やかな好青年で、2人になると淫乱なブタになる。それは依然となんら変わらないのだが、しかし最近は淫乱が過ぎる。以前は光也がいじめたい時に兄の部屋にいき、いじめてやると喜んだ。だが従順なペットだった兄は、自分から無理に誘ってくるようなことはなかった。
ところが最近では、毎晩のように全裸で光也の部屋にやってきては、
「チンポが欲しいんだ」
などと真顔で言う。自分は変態だから、毎日いじめてもらわないと気が気じゃないと、涙目になって訴える。そもそも、昼間でも時折発情した犬のような顔を見せる。勉強にも身が入らないらしく、成績も落ちてきているという。

光也は最初、「おしおき」が効きすぎたのかと思った。ひと月ほど前のあの日―――。
クラスメイトのショウタたちが抱く兄への幻想を取り払おうと、光也は兄への羞恥責めも兼ねて、恭介に彼らの前で鼻をほじらせ、屁をこかせた。あんまり恥ずかしかったのか、兄は光也の計画を途中で放棄して逃げ出してしまった。

だからその日の晩、光也は恭介の尻に通販で買ったハリガタを突っ込み、ペニスに電動バイブを取り付けた上で、射精できないようにきつく縛り上げた。そして身動きできないように兄のシーツです巻きにして放置していたのだが、数時間後、恭介が半狂乱になって大声で喚きはじめたのでペニスの戒めを緩めてやると、そこから噴水のように小便が吹き出し、ついで精液が飛び散った。
幸い光也はうまく回避したが、恭介の部屋とシーツは小便まみれになった。光也はとりあえず水たまりになった小便を舐めとらせようとしたのだが、さすがにそれはできないと懇願する兄に押され、結局「いい年して恭介が寝小便した」ということにした。

翌日、涙目で母に頼んで小便まみれのシーツを干してもらっている兄に、光也は発情した。だからその日は久々に、ただ純粋に兄を犯してやった。その際の兄の幸せそうな顔に、光也も救われた気がした。
3人の前でさせたこともその後のお仕置きもさすがにやりすぎだったが、しかし結局は丸く治まったはずだった。

それゆえに、光也には腑に落ちなかった。あれを境に兄がますます淫乱になっていったのは、それ以外にも何かがあるのではないかと、ずっと気になっていた。

「もうすぐ大会も近いし、心配なんだよ。これから部の合宿だけど、その前に聞いておきたいんだ。弟のお前なら、何か知ってるんじゃないかと思って………」
「知らないよ。そんなの、兄貴に聞けよ」

ダイキの言葉に、光也は半ばいらだちながらも、涼しい顔を作って短く答えた。だが実際、本人に聞いても白状しないことは、光也が誰よりも知っている。

「やっぱり、ケンイチが言い過ぎたから、そのショックで………」
「ケンイチ?」

ダイキの独り言のような呟きに、光也は思わず口を挟んだ。

「いや、なんつかーさ。ひと月ほど前、お前のいないとこで、先輩を見かけたんだよ。ショウタと、ケンイチもいっしょだったんだけど」

「あの日」に間違いない。光也はあえて黙ったままでいることで、続きを聞き出すことにした。

「えーと、その時先輩ちょっと、失敗というか、まぁ先輩らしくないことしちゃったんだよ。そしたら、ケンイチの奴が大げさに笑いやがって」

そう言えば………。光也は、あの日にケンイチが送ってきたメールを思い出した。

―――お前の兄貴、結構面白いな

あれは、どういう意味だったのだろう。
ケンイチにはまるで変わった様子はなかった。だからさほど気にしてはいなかったのだが………。

「おい、聞いてんのか、光也」

ダイキに呼ばれて、光也は思案をやめ、面倒臭そうに答えた。

「だから、どうでもいいって。俺には関係ないし。」
「関係ないだと?お前の兄貴じゃんか!」
「うざいよなお前。いつもいつもさ。兄といっても、所詮は別の人間、他人なんだよ」

吐き捨てるように言ってダイキを横目で睨み付けた光也だったが、ダイキが涙目になっていることに気づいて困惑した。

「………ごめん。オレ、馬鹿だから。お前の気持ちとかわかんねぇよ。でも恭介さんは憧れの先輩だし、お前は親友なんだよ。だから、先輩のことも心配だし、それに、仲直りしたいんだ。お前とも!」

そういえば、あれからいつもの4人で集まることが減った。光也とダイキが成り行き上、ぎくしゃくした感じになっていたこともあったが、それよりも、たまたまショウタとケンイチに用事が多かったのが一番の原因だ。だから光也としては、ダイキがここまで思い詰めていたことに驚きを隠せなかった。
だが、それを素直に喜んでやることは、光也にはできない。そういう性格なのだ。兄が正直で爽やかすぎるだけに、その反動で、卑屈で天邪鬼になってしまったのかもしれない。

「別に?もともとお前とケンカしてるつもりもないし。そういう暑苦しいとこ、なんとかならないのか?それにいつも汗臭いし、こっちまで臭いが移っちまう」
「なんでっ!お前はいつもそんなことしか言えないんだよ!!」

そんなこと、光也自身もわからない。ただ、無性に疲れていた。兄のことも、ダイキたちとの仲も、しばらく考えたくない。今晩から兄はサッカー部の合宿で帰らない。さっさと家に帰って、数日かけて頭を冷やすことにした。

「俺は、お前ほど馬鹿じゃないからかな。ま、今日からはお前の方が兄貴と一緒なんだろ?心配なら、自分でなんとかしてくれよな」

それだけで言って、光也はさっさと立ち去った。後ろで、ダイキの小さいすすり泣きが聞こえた気がした。

校門を出たところで、ケンイチとショウタが光也を待ち構えていた。

「よぉ。何だった?秘密の話っては」

ケンイチのニヤケ顔が、光也には無性に腹がった。ダイキの話を聞いてから、なにもかもこいつのせいだ、という気がしていた。

「知らね。馬鹿の考えはわかんないね。それより、カラオケとかなら今日はパスな。帰って寝る」

顔も向けずに立ち去ろうとする光也を、ショウタのか細い声が呼び止めた。

「こ、光也くん!け、ケンイチくんもね、なんか2人がぎくしゃくしてるの、気にしてるんだよ。ごめんね。僕も最近いろいろあって、遊べなくて。だから、ホラ、今度またみんなで遊ぼうよ。恭介さんも一緒に」
「兄貴だと?」

思わず睨みつけると、ショウタがビクリと震える。光也は途端に罪悪感を感じた。幼馴染4人組の中で、ショウタは一番か弱い存在だ。光也は小さいころから、俺がショウタを守る、そういう風に思い続けてきた。

「………悪い。あの馬鹿のせいで、ちょっと腹立ってた」

軽く手を挙げて立ち去る光也の背中に、ケンイチの無機質な声が聞こえてきた。

「はは、なーに。すぐに戻れるさ。仲良しグループにな」

 

 

 

 

その晩、光也は寝つけなかった。今日からは淫乱な兄の相手をしなくてもいい。だがいざそうなってみると、物足りない。

「………ちっ」

仕方なく、携帯に収めてある兄のハメ撮り写真で自慰でもしようとパンツを下ろした時、その携帯が鳴った。
ダイキである。

(くそ、あの馬鹿、こんな時間に何考えてやがる)

下半身丸出しのまま、光也は開口一番に怒声を浴びせる………つもりだった。だが、それより先にダイキの方が焦った声で問いかけてきた。

「光也!矢倉先輩………恭介さんは?そこにいるのか?」

一体何を言っているのか。光也にはすぐに理解できなかった。

「いるわけないだろう。一緒じゃなかったのか」
「………いないんだ。先輩、合宿来てないんだよ。風邪で休む、って言ってたそうだけど。やっぱり、家にもいないんだな」

いない?そんな馬鹿な。確かに家にも帰っていない。じゃあ一体どこへ………?

ダイキがまだ何か言っていたが、何も聞こえない。光也は、無意識のうちに通話を終了した。

光也は数分、呆然としていた。親に言うべきかも迷った。だが、なぜかはわからないが、ひとつ、思い当たるフシがあった。まったく何の根拠もない。しかし………

「………あいつ、か?」

その時、メールの着信音が鳴り、光也は思わずベッドから飛び上がった。そして携帯を掴みなおして、立ったまま新着メールを確認する。

「………兄貴」

タイトルも、本文もない。画像がひとつ、添付されているだけだ。
嫌な予感がした。光也が恐る恐る画像を開くと、思った通りの光景が、そこにあった。

―――全裸でがに股になってVサインを見せつける、アヘ顔の恭介の姿が。

見慣れたはずの兄貴のアヘ顔。だが、光也の知っているそれとはまた違う。恍惚の表情。心底幸せそうな、狂った顔。眉はハの字に歪み、より目がちに上を向き、大きく開けた口から涎と舌を出した、緩みきった顔。

自分以外の誰かの前で、兄貴がこんな顔を晒しているのか。光也は絶望感に打ちのめされながら、しかし、丸出しのままのペニスはまっすぐに天井を指していた。

そしてまた、着信音がなる。発信先は、やはり兄になっている。
光也は、一呼吸置いて、通話ボタンを押した。
聞こえてきたのは、予想通りの、からかうような声。

「よう、光也。見てくれたか?お前のために、兄貴ががんばってくれたんだぞー?」

「………ケンイチ………」

「はは、悪かったな。お前にゃちょっと刺激が強すぎたか?」
「ケンイチ!なんだよ!?どうなってんだよ!?お前兄貴に何しやがった!?」

無神経なケンイチの声に、光也の怒りが爆発した。

「おいおい、そんな大声出すなよ、クールな光也くんらしくないぞ。っていうかさ、恭介をこんな風に調教したのって、お前じゃん。俺の方こそ聞かせてほしいな。どうやってここまで仕込んだんだ?」

―――恭介、だと?
光也はこの飄々とした親友に、初めて殺意を覚えた。

「ふざけるなよ貴様!どこだ!今どこにいる!」
「しーっ。親が起きるぞ。大声ださなくても聞こえてるって。俺んちだよ、お前も知ってるだろ?」

ケンイチは、学校の近くのアパートで、一人暮らしをしている。光也は乱暴に通話を切ると、脱ぎ捨ててあった制服を着直して部屋を飛び出した。飛び出しそうな心臓を抑えつつ、親に悟られないよう忍び足で階段を下り、外に出る。そして愛用の自転車を飛ばせるだけ飛ばして、ケンイチのアパートへ急いだ。

変態でも、ペットでも、兄貴は兄貴だった。嫉妬もしたし、憎みもしたが、たった一人の兄貴なのだ。歪んだ形ではあれ、光也と恭介は、堅い兄弟愛で結ばれていた。
それをケンイチは………
運動不足の光也は、汗だくになって、必死でペダルをこいだ。息がきれ、めまいがする。そして………

「兄貴ッ!!!」

ケンイチの部屋の鍵は開いていた。まっすぐに奥の居間に向かうと、そこに恭介がいた。全裸で、ぱっくりと開いた肛門から精液を流してひっくり返っている。

「兄貴、大丈夫か!?」
「こ………こう、や………。ご、ごめん、ね。兄ちゃ……、こ、うや………ご、ごしゅじん、さま………以外の人に……、は、はは………お、犯されちゃった……よ」

すがりつく光也に、恭介は精一杯の笑みを見せた。顔は涙や涎で汚れていたが、優しい、笑顔だった。
光也の胸が熱くなった。

「もういい兄貴。しゃべるな。すぐに助けて………、……!?」

かがみこんでいた光也は、突然背後から倒され、そのまま押さえつけられてしまう。

「待ってたよ、光也」
「け、ケンイチィ!!お前えぇ!!」
「はは、なっつかしーなー。光也のこんな怖い顔、久々に見るよ。最近無理にクールぶっちゃっててさ。ノリ悪いのなんの」

いつもと変わらぬ口調でいいながら、ケンイチは淡々と光也の手足をヒモで縛る。

「こんなことして、ただで済むと思ってんのか!?監禁に、傷害だ!立派な犯罪だぞ!!」
「おいおい、友達じゃないか。冷たいこというなよ」

光也を縛り終えると、ケンイチはそばに座布団を敷いて座り、横たわる兄弟を肴に缶ジュースを飲み始めた。

「ぷはー、でもさ、光也。お前ってやっぱ、ダイキ並みの馬鹿だよな。ノコノコと捕まりに来てさ。そもそも、ひと月前の「アレ」にしたって、俺がカマかけた翌日だっただろ?あれじゃバレバレだろー。もう少しうまくやれよな」
「くっ。どういうことだよっ!」

縛られたままジタバタもがき続ける光也を面白そうに眺めながら、ケンイチは悠々と答える。

「なーんか、妙だったんだよ。お前の、兄貴に対する態度が。恭介の方も、隠してるつもりだったんだろうけど、なんかお前に遠慮というか、よそよそしさがあったからさ。自分でも冗談のつもりで、お前を試してみたんだ。『恭介さんは鼻もほじらないし、屁もこかない』って。そしたらびっくり、次の日に恭介が俺らの前でハナクソほじった上、間近で屁までこいてきた。しかも隣の車両には変装したお前がいるだろ。それで確信したんだよ。お前ら兄弟の、狂った関係にね。
あとは簡単、それをネタに、毎日恭介を呼び出した。あなたと弟くんがホモの変態だってばらされたくなきゃ、俺に従え、ってね」

小馬鹿にするようなケンイチの口調に、光也は火照った顔をますます赤くさせる。

「狂ってるのは、お前だ!こんなことして、何が楽しい!!」
「楽しいさ。お前が一番よく知ってるだろ。実の兄貴を調教してんだから」

ケンイチは鷹揚に立ち上がって水を汲んでくると、倒れたままの光也の口に流しこんだ。

「息あがってるぞ?まったく、帰宅部員が無理すんじゃねーよ。ホラ、水飲めよ」
光也は流し込まれる水を少し飲むと、残りを全て、ケンイチの顔に吹き付けた。

「………上等。それでこそ光也だ」

ニヤリと微笑み、ケンイチはペロリと舌を回し、吹きかけられた水を舐めとる。その顔に、光也はようやく恐怖を感じた。

「さーて、お兄ちゃん。起きてくださーい」

タオルで顔を拭き終えると、ケンイチは気絶しかかっている恭介の方に回り込み、ペシペシと顔をはたいて覚醒させる。

「よかったね。光也の奴、ただいじめてたんじゃなくて、やっぱりあんたのこと大好きだったみたいだ。汗だくになって、助けに来てくれたよ」
「こ、こーや、お、おれ……うれしい、よ…?」
「やめてくれ兄貴!こんな奴の前で」
「はは、酷いな。ま、とにかく、光也の奴、汗だくだから、拭いてやってよ」

光也は、はっとしてケンイチを見上げた。ケンイチは、いつも通りの笑顔だ。

「きれーに、舐めとってさ」

縛られていない恭介は、ゆっくりと身を起こすと、のそのそと光也の隣へ這い寄って来る。
「バカ、やめろ!やめろってこの豚兄貴!」
「でも、光也。おれ、うれしーんだ。きてくれて」
「ひあっ!!」

恭介が光也の顔を、犬のように舐め上げる。それに続いて、ケンイチが光也の衣服を引き裂く。手を頭の上で縛られている光也は、恭介に汗だくの脇を晒す格好になる。

「あは、臭い」
「バカ!嗅ぐな!この変態兄貴!!」
「どれどれ?へー、きれいなもんだな。腋毛生えてないじゃん。おえっ、でも臭っせぇ!臭いが移っちまうよ」
「くっそぉ!離れろ!この変態ども!!脇の臭いなんて嗅いでんじゃねぇー!!」
脇を晒したままくねくねと動く光也。汗で裸の上半身がぬめぬめと光る。

ペロッ ペロペロ
「んひゃっ!?ひぃっ」
「あはは、光也の味がする」

弟の脇をしゃぶる兄。兄に脇をなめられてもだえる弟。そんな二人の姿を、ケンイチは携帯で撮影していく。

「あっ、ああっ!!やめろぉ!撮るなあぁ!!  あひぃぁっ!?」
恭介が反対側の脇をベロリと舐め上げたとき………

ジョワアァァ………

光也のズボンの中央が黒くにじみ、やがて黄色い水が滲み出して水たまりを作る。

「おっ、すげー。シャッターチャーンス!」
「やめろぉおお!撮るなあぁ!!見ないでえぇ~!!」

羞恥のあまり、ついに光也は泣き出してしまった。

「あーあ。いい年こいてお漏らしかよ。恥ずかしい奴だなー、クールな光也くん。ホラ、こっち向いて」
カシャッ
「やめろおおお!!もう!!やめてぐれえぇ~!!」

その叫びで、しばらく呆然と弟のお漏らしを見ていた恭介が立ち上がり、光也に抱きついて横になった。

「ひっぐ………あ、兄貴?」
「見て、光也」

ショワァと音がしたかと思うと、尿で湿った光也の下半身に、さらに生暖かい感触が広がり、フローリング上の水たまりが2倍に広がる。

「おそろいだね」
「兄……貴……」

恭介の清々しい笑顔に、光也は思わず泣き止んでいた。

「あのー………ここ、俺んちなんだけど」

さすがのケンイチもこれにはあきれ返り、困ったように頭を掻く。

「あとで、俺が片付けます」
「はぁ。そうですか。あーあー。しばらくは臭うぞ………。
ん?おい光也、ずいぶん窮屈そうじゃん」

ケンイチに指摘され、光也が己の下半身をみると、ぐっしょり濡れたズボンにくっきりと、ペニスの形が浮かび上がっている。

「ちがっ、こ、これは………」
「はしたないねー。お漏らしして、兄貴に小便かけられて勃起してやんの」
「う、うるさい、黙れ!!」
「おい、恭介。かわいい弟のチンポが苦しそうだ。助けてやれ」

言われるが早いか、恭介は小便まみれの光也のズボンとパンツを脱がせる。

「やめろお!!この豚兄貴ぃ!!」
びゅおん、と勢いよく光也のペニスが翻り、小便が刎ねる。

「うおっ、おまっ、いつのまにこんなにでかくなったんだ?しかもズル剥けじゃん。『ホーケーの光也』の二つ名はどうしたんだよ?」

久しぶりに光也のペニスをまじまじと観察して、ケンイチがため息をもらす。

「う、うるさい!俺のは!まだまだ成長するんだ!!お前のお粗末なのと一緒にすんな!」
「へぇ。言うじゃんか。小便まみれのくせに。おい恭介。早くしろ」
「はい」

恭介は、小便にきらめく光也のペニスを、ためらいもなく頬張った。

「やめろよ兄貴!俺が、お前のご主人様だろうが!忘れたのか!」
「んぽっんぽっ  ご、ごめんよこーや… チュパッ 俺には、あたらしいご主人ひゃまたちが ジュルっ れ、れきひゃったんら… ペロペロ」
「んあぁっ!ひっ!やめろ小便吸うなぁ!………えっ」

ひと月で驚くほど上達した兄のバキュームフェラに悶絶していた光也に、ある言葉が引っ掛かった。

「あ、あたらしい………ごしゅじんさま……『たち』………?」

「はは、ついにバレたか。」

ケンイチが頭を掻くと同時に、呼び鈴が響き渡った。

「噂をすれば、だな。じゃ、役者もそろったことだし、本格的に始めようか」

ケンイチがドアを開き、「もう一人のご主人様」を招き入れる。

「そ………そん………な………」

「あれ?メール送ってまだ一時間なのに、早かったんだね。光也くん。
でも、遅かったね。ふふふふふ」

そこにいたのは、普段通り天使の笑顔で微笑む………ショウタだった。

「なんで、おまえ、が………」
「あれ?光也くん。なんか臭いね。かなり」

ショウタは平然と、ペニスをしゃぶられ続ける光也に近寄る。

「情けないだろ。光也のやつ、お漏らししてやんの」
「あははは。うっそぉ。かっこ悪―い」

「そんな、嘘だ。嘘だああああ!!!」
ドピュウッ ビュルビュル ビュクンッ

兄にペニスをしゃぶられながら、親友2人に、それも片方は、自分が守ってやると決めていた大切な人に、さげすまれる。絶望的なこの状況で、光也は兄の口中に射精した。

「あはははは、光也くん、ビクビク跳ねてるよ。かっわいー」
「ところでショウタ。アイツの方はどうしたんだよ」
「ああ、なんかね。冗談抜きで帰ってきちゃったから、連れてきちゃった。バカって困るよね」

その言葉にケンイチが玄関を振り返ると、呆然と立ち尽くすダイキの姿があった。

「光也?先輩?な、なにやってんだよ。お、おいショウタ、どうなってんだよ」
「ああ、聞いてくれダイキ!大変なんだ!!」
「え?うぐっ!?」

急に深刻な表情になって歩み寄ってきたケンイチに、油断したダイキはすぐにとり抑えられ、縛り上げられてしまった。

「とりあえず、お前はここで見てろよ」
「ぐっ………!!ケンイチ!てめぇ!2人になにしやがった!?」
「うるさいなー。あ、ちょうどいいや、ダイキくん。ちょっと黙っててね」
そういうとショウタはそばにあった小便まみれの光也のパンツを、丸めてダイキの口に突っ込んだ。
「んごおぉぉぉ!?」

ダイキが白目を剥き、鼻水を噴き出す。

「大丈夫か、あいつ?」
「死にはしないでしょ。じゃ。やろうよ、本番」

 

 

後編へ続く

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