マジキチクエストⅠー2※

「うくっ……こ……ここは……?」

赤茶色の壁と床に囲まれた殺風景な部屋で、少年賢者リアンは目覚めた。ゆっくりと立ち上がり、ローブの裾をポンポンと払う。あたりには、誰もいない……。

「ああ、そうだ……。キルファがやられたんだ……」

落ち着く暇もなく、つい先ほどの惨劇を思い返し、リアンは口元を覆った。悪態ばかりついてはいたが、リアンはキルファの戦士としての腕と勇気を認めていた。魔王相手に敗れることはあっても、いいところまで持っていくだろうと思っていたのだが…。あの壊れた表情、無様極まりない最期を見る限り、なすすべもなく敗れ、オモチャにされたのだろう。

「認めたくないが……私たちは魔王を甘く見ていたのかもしれない」

リアンは旅に出てから初めて、恐怖というものを感じ始めていた。とにかくアレンと合流しなければ……。そう思って立ち上がったリアンの背中に、

「どこ行くんだよ、賢者様」

ガラガラした男の声が突き刺さった。飛び出しそうになる心臓を抑えて振り返り、ロッドを構えたリアンの前に、褐色の男が立っていた。先ほど広間で言葉を交わした、悪魔である。あらかじめ得ていた情報から考えるに、恐らくは排泄の魔王、スカッターであろう。

「部下の使い魔に調べさせたが、なんでも最年少で賢者に昇格した、王国始まって以来の秀才らしいじゃねぇか、リアンちゃん。ちゃんと楽しませてくれんだろうな」

ボキボキと手を鳴らしながら近づいてくる魔王に、リアンは冷や汗を垂らして後ずさる。

(くっ、やるしかない!)

リアンはとっさにロッドを眼前に構え、短く呪文を唱える。あっという間の詠唱だった。一瞬のうちに魔王は炎に包まれる。並大抵の敵なら1秒もせず消し炭になる威力なのだが…

「へえ、やるじゃん。人間にしては、な」

魔王はへらへらと笑いながら、何事もなかったかのように近づいてくる。

「ああ……そんな……そんな……っ」

リアンは頭がいいだけに、自分と相手の力量差も、一度攻撃を加えれば把握できる。それが裏目にでて、この時点で彼の心は折れてしまっていた。

「うわ、く、くるな、寄るなァ!」

何か弱点があるかと、手当たり次第に各種属性の最上位の攻撃魔法を繰り出すが、まるで手ごたえがない。

「落ちつけよ、みっともねぇ、なァ」
「ぎゃふんっ!」

とうとう間合いを詰めた魔王が蹴りを一撃加えると、華奢なリアンの体は部屋の奥へと弾き飛ばされてしまう。

「う……うぐぅう、だ、ダメだ。私じゃ、人間じゃ勝てない!」

リアンの脳裏に、先ほど見せつけられたキルファの変わり果てた姿、そして、それが崩れゆく様がまざまざと蘇る。腹を抑えたまま顔を上げると、魔王がニヤニヤしながら歩み寄ってくるのが見えた。

「ひい、嫌だ、死にたくないいぃ!!あんな死に方したくないぃぃ!!」

普段の落ち着き払った態度は影を潜め、狂ったように泣きわめく。脚がすくんで立ち上がることもできずに、後ろ手にわたわたと後じさるも、すぐに壁にぶつかって逃げ場を失ってしまう。そんなリアンの無様な姿を、魔王は冷え切った目で見つめていた。

「やめ……やめろ!来るなっ、来ないでぇっ!!お願い!なんでもするからぁっ!!」

尻餅をついたまま全身をガタガタと震わせ、涙や鼻水をとめどなく垂れ流しながら叫ぶリアン。やがてローブの股間の辺りが黄色く染まったかと思うと、シャアアッと音を立てて汚水が染み出し、彼を中心にして水溜りをつくる。立ち込めるアンモニア臭に鼻をつまみながら、魔王が心底呆れたように吐き捨てた。

「命乞いしながらお漏らしか。とんだ賢者様もいたもんだな」

とはいえ、人間の糞便をエネルギーとするスカッターにとっては、目の前で湯気を立てる尿には興味をそそられざるを得ない。つかつかと歩み寄ると、リアンの目の前でかがみこみ、顔を尿だまりに近づけてペロリと舐め上げてみる。リアンはそんな様子を目の前で見せつけられながら、ただただ恐怖に震えあがることしかできなかった。

「……ちっ、久しぶりに絞りたての餌だってのに、やっぱ性根の腐った奴の小便はまずくてしかたなねぇな」

睨み付けるスカッターに、愚かな賢者は「ごめんなさい、許してください」と必死に懇願するばかり。もはや抵抗する意思どころか、まともな思考能力さえ失ってしまっている。あまりに情けない姿に、スカッターの心中に怒りが込み上げてきていた。

(ふん……史上最年少で賢者になった神童だとか言うからどれほどのものかと思ってたが……期待外れもいいところだな。こんな奴らに、俺らの使い魔はやられたってのか、情けねぇ)

すぐにでも殺してやろうと手を振り上げたが、出会ったときの生意気な態度を思い出して、考えを改めた。ただ殺すのではつまらない。こいつには、身の程というものを思い知らせてやらねば。

「おい、貴様。王国一の賢者様なら、俺が誰かわかるよな?」

スカッターに束ねた後ろ髪をつかまれ、無理矢理顔を上げさせられると、リアンは涙と鼻水で穢れた顔をひきつらせ、力の限り何度も頷いた。

「は、排泄の魔王、スカッター……さ、さまです」
「フン」

本来スカッターの好物は、ガタイがよく活きのいい男である。それこそ先ほどスニーズが殺した戦士の方が、(その後の痴態を知らないだけに)よほど旨そうに思えた。こんなインテリぶった、女のような顔をした青びょうたんから採れる「エネルギー」が、腹の足しになるとも思えない。

(食料は充分足りてるしな。適当に遊んで、適当に片付けるか)

スカッターはそばで輝くメモリアルオーブの方にちらりと微笑をくれてやると、相も変わらず自らの小便の海で縮こまっているリアンに命じた。

「ならよォ、次に何すりゃいいかくらい分かってるだろ?」

それを聞くとリアンはワンテンポ遅れて「ひゃ、ひゃい!」と無様に叫ぶや、反射的に立ち上がって、尿を吸って重くなったパンツをずり落とす。そしてそのままローブの裾を両手で持ち上げ、中腰になっていきみはじめる。

「フハハハハハ!!さすがは天才賢者だ。よぉくわかってんじゃねぇか。おら、どうせならもっと股開きやがれ」
「は、はいィっ!あ、ありがとうございましゅっ!」
「もっと楽しそうにしろよ。ピースくらいしたらどうだ」
「は、はいィッ~!!」

自分以外の全てを見下していた冷徹な少年賢者は今や、ガニマタで下半身をめくりあげて尿のしたたるペニスを晒し、片手でピースをつくりながら、鼻水が糸を引くクシャクシャの顔をさらに引きつらせ、見るに堪えない笑顔を浮かべていた。そんな姿で鼻息も荒く、必死に糞をひり出そうとふんばっているのである。

「ひでぇ姿だな賢者様。おまけになんだそのチンポは。情けねぇサイズだなおい」

スカッターの指摘する通り、縮こまったリアンのペニスは、歳の割にはあまりにおそまつな短小包茎だった。テカテカと輝く、髪と同じ銀色の陰毛だけがなぜか逞しく生い茂り、何本かが包茎の皮の中に絡み付いている。

「も、申し訳ありません!わ、私は殺す価値もまるでない、こ、このペニスと同じように小さく情けない存在なのです!」

とっさに大声で返事をするリアン。機転が利くのか、逆に相当な馬鹿なのか。判断はつかなかったが、スカッターは軽蔑を通り越して憐れみさえ覚えてしまう。そして同時に、膨れ上がる怒り。

「ふん、さっさとひり出せよ屑野郎」
「は、はいっ!あっ」

ブフォッ ブフーッ

大賢者の尻から間抜けな爆音が響いたかと思うと、ローブの後ろ側がふわりと浮きあがる。その光景には魔王も思わず吹き出してしまう。
「フハハハハハ!綺麗な顔からは想像もつかないオナラじゃねぇか。風の魔法かと思ったぜ」
「きょ、恐縮です」

ピースをかざしたままの顔を赤らめながら、リアンは再び下腹部に力を込める。プス、プスとしつこく屁を漏らしながら、ようやくどす黒い固形物が、綺麗なピンクの肛門から顔を覗かせた。

「その色は相当溜まってるな。便秘気味か。いや、プライドの高そうだった貴様のことだ。おおかた野糞が恥ずかしくて、旅の間ずっと溜めてたんだろ」
「ご、ご明察です!さすがは魔王様!うんっ」ブスッ、ブリブリリ……
「そんだけ溜まってるんだ。どうせならトグロ巻いて見せろよ」
「は、はひっ!やっ、やってみますっ!フンッ!」ブニュッ、ミチミチ……

リアンの尻から伸びた固くて長い一本糞は、一度も途切れることなく彼の尿だまりに到達し、大蛇のようにうずくまる。リアンはそれを確認するとほっと息を吐き、そして慎重に糞を排出しながら、小刻みに腰をひねらせていく。最初の言いつけを守り、情けない笑顔にピースを添えたままだが、その手もガタガタと震え、歯はガチガチと鳴り響く。糞を途切れさせないよう、全身全霊を傾けて排泄行為を行っているためだ。ローブをめくっている方の指も激しく震えるため、ローブが時折下がってしまい、糞と同時に再び放出された小便が引っ掛かる。

「フンー!フンンーッ!!」ブスゥッ、ギチギチギチ……

鼻の穴を全開にして必死にいきむその顔は、とても見られたものではない。荒々しく鼻息を吐き出すたび、粘った鼻水が縁日の吹き戻しのようにピロピロと伸びる。血走った眼で白目を剥き、歯茎をむき出し限界まで開いた口の端からは涎が噴出している。下半身には尿を垂れ流す短小包茎に、その倍の太さはある巨大にして長大な一本糞。

(この姿、こいつを天才と崇める愚民どもに見せてやったら、どうなるかな)

立ち込める悪臭の中、スカッターはメモリアルオーブを見つめて、冷たく冷笑した。

「はぁ、はぁ、ぜ、ぜんぶ出し切りまひた、魔王様」
「おう、ご苦労だった」

長い時間をかけて、リアンは立派な巻き糞を作り上げた。彼自身の尿だまりの中心にこんもりと盛り上がる、巨大な山。スカッターには相手の糞を無理やり増幅させるという、これまたくだらなくも恐ろしい能力があるのだが、それを使わずに、自らの力だけで何重にもトグロを巻いてみせたリアンには、魔王も素直に感心するしかなかった。

(くく、天才は何をやらせても天才ってか。皮肉なものだ)

魔王は、ガニマタのまま白目を剥いて放心しきっていたリアンを尿の上へ押し倒すと、彼の端正な顔を踏みつけながら冷たく言い放った。

「でも俺、こんなまずそうな糞、食う気にはなれねぇな。自分で出したもんだ、自分で処理してくれよ」
「そ、そんにゃ…」

自分の小便に顔を押し付けられながら、リアンはすがるような目で魔王を見上げる。だが、魔王はただ冷たい笑みをたたえるのみだった。

「嫌だってんなら、もう貴様に用はないな」
「ひいぃっ!や、やりましゅ!わ、私の大便を、た、食べさせてくらひゃいぃ!お、おねがいしましゅうっ!!」

リアンからその言葉を聞き出すと、スカッターは満足そうに一笑し、賢者の顔から足をどけた。

「なに、俺も魔王ではあるが、鬼じゃねぇ。生のままじゃ人間にゃあキツイだろうからな、うまい食い方を教えてやるよ」

 

 

数分後―――。

「はあっ、はあっ、ああっ、ご、ごらんくだしゃいっ!リアンの3分間クッキング!きょ、きょうのメニューは≪リアン特製ウンコロッケ≫!は、はあ、はあ。ざ、材料は、新鮮な私のう、ウンコと、これまた新鮮なっ、ああっでりゅ、でましゅっ」

シコシコシコ…ドピュッ

「はあっ……、わ、私の絞りたてチンポミルク、そ、それからパン粉、なければ小麦粉で代用いたしますっ」

リアンは教えられた手順通り、ガニマタになって粗末なペニスをしごき上げ、自らの巻き糞に精液を振りかけると、魔術に使用するため持参していた小麦粉を取り出し、ぬめった糞に素手で丁寧にまぶしはじめた。あまりの臭いと感触に何度もえづき、目をそらしながらも、糞を小分けにして捏ね上げていく。先ほど尿溜まりに倒れたため、自慢の銀の長髪からはポタポタと尿がしたたっている。

死にたくない一心でもはやブタ以下の汚物となり果てた元大賢者の醜態を、スカッターは冷めた目で眺めていた。

(人間なんて、どいつも同じ。どんなにスカしていようが、一皮むけばこのザマだ)

「て、丁寧に捏ね上げたら、あとは揚げるだけ!このように水の魔法で水球を生み出し、その中にこねた生地をひとつずつ入れていきます」

リアンは短い呪文を唱えてポンポンと小さな水球を出現させ、宙に浮かす。その中に生地――ひと口大の糞――を入れると、

「あ、後は加熱だけですね。ファイガ!!」

巨大な炎を一気に呼び出し、水球ごと外から一気に過熱する。次の瞬間には、こんがりと焼き上がったコロッケ……のような物体が、いくつも出来上がっていた。風の魔法ですくいあげ、用意された皿にあっという間に綺麗に盛り付ける。
まさに天才賢者のリアンにしかできない神業。その神業の、これ以上ない無駄遣いであった。

腹を抱えて笑う魔王に媚びるような視線をおくると

「そ、それでは、いただきます……っ」

リアンはおそるおそる、そのうちの一つをひと思いに口へと放り込んだ。

「う、うん!ほくほくしていてとっても美味し…ウゲェエエエエエエ~~ッ!!?」

当然美味しいわけがなく、リアンは口から自分の糞を吹き出しながら、白目を剥いて鼻水を垂れ流す。そしてゴロゴロと床の上を転がりながら、胃の中のモノをゲロゲロと戻してしまう。魔王が睨み付けると、慌てて二個三個と、残った≪コロッケ≫を口に詰め込み、必死になって飲み下す。

「おぇげ、ボエエェエエっ、うえ、じゃ、じゃいごぉっ!リアンのウンコロッケさいごおおおおオッエエェエエェェェェエェェ~!!!??」

絶叫しながら、溢れた糞と涙や涎鼻水でグチャグチャになった顔を引きつらせ、メモリアルオーブに向かってダブルピースを見せつける。

天才と馬鹿は紙一重というが……。魔王は自分の命令を見事にこなしてみせた天才魔術師の姿に、感心すると同時に呆れ返っていた。やがてゆっくり立ち上がると、一個だけ残っていた≪コロッケ≫を掴み、パクリと頬張る。

「ふん、調理するとなかなかいけるじゃねぇか。どうやらお前が人並外れた天才だってのは確かだったようだな」
「お、おげぇえええ、あ、ありがとうごじゃいま……オエエエエッ!!」
「だがそれ以上に、人並外れた間抜けの糞野郎だ」
「ひい、はあ、ありがちょうごしゃいま……ンゲエエエエッ!!」

(もういいか。いい加減飽きた)

魔王は転げまわるリアンの髪をつまみあげ、部屋の隅にある用水路へと移動させる。そして大きな酒樽に大小便まみれの賢者を放りこみ、用水へと流した。

「じゃあな賢者様。そのまま流れていれば、町までたどり着けるはずだ。空気穴も開けてやったから、酸欠の心配はないはずだぜ?ククク」
「あ、ありがとう、ありがとうございましゅううっ!!」

何が起こったのか理解できないまま、リアンは兎に角も礼を述べる。数分もすると、樽ごと用水を伝って洞窟からの脱出に成功したのだった。

 

 

「ゲハッ!ガハッ!……た、助かった……のか……?」

口内の糞を掃出し、不快感に顔を歪めながらも、樽越しに光が差していることを確認し、ようやく息をつく。もう洞窟ではない。このまま流れれば、町へ帰れる。言い知れない喜びが込み上げ、何年振りかというほど、大声で笑った。
やがて頭が覚めてくると、リアンは普段の冷静な思考を取り戻し始める。

「フフ……私は勝ったんだ。試合に負けて、勝負に勝った。生き残ったんだ。ハハ、ああ、哀れなキルファ。キミも知恵をつけていれば、あんな惨めな最期を晒さなくても済んだものを。この調子では、アレンも生きてはいないだろうね……」

そこまで考えて、今更のように魔王への怒りが込み上げてきた。

「許さないよ糞魔王。この私に、あのような辱めを…。よもやこの私が自分の排泄物を料理して食らうはめになるなんて……!必ずいつか、復讐してやろうじゃないか!」

プスゥー

と、その時リアンの尻からかわいい屁が漏れた。思わず赤面するが、当然狭い樽の中、誰が聞いているわけでもない。先ほど全て出し切れなかったのだろうと、尻の力を緩める。

ブゥッ ブブゥーッ

「ふん、この私が屁など。忌々しい。生理現象とはいえ、どうにかできないものか……」

ブウッ ブリリリ…… ブチュ

「…………え?」

気づいたときには、遅かった。狭い樽に充満しはじめた屁臭に、明らかに異質な、強烈な臭いが混ざってくる。そして丸出しの下半身……ペニスの裏や睾丸をくすぐる固い感触…

「馬鹿なっ!糞まで出す気なんて…!なぜ、なぜ止まらないッ!?」

必死に尻の穴を閉めようとするが、便はとどまることなく湧き出してくる。手で覆ってみるも、抑え切れる量ではない。賢者は再びパニックに陥った。先ほどあれだけ出した後なのに、なぜ…

「まさか……」

相手の恐ろしさ、自分の愚かさ、浅はかさ。全てを思い知ると同時に、自分の末路までもがくっきりと浮かんでしまう。

「う、うわあああああああっ!!?だ、誰か!助けてくれっ!ウンコを止めてくれぇ!キルファ!アレン!何してるんだよ!私を、僕を助けてよおっ!!す、スカッター様!魔王様ぁ!嫌だ!こんな、こんな死に方…い、嫌だアアアアアッッー!!!!」

先ほどの変態クッキングで魔力を使い切ってしまった無力な賢者には、なすすべはなく…。
樽はただただ、ゆっくりと流れていった。

 

半日もせずして、付近の町に、一個の樽が流れ着いた。

「何か臭わないか?この樽」
「うわっ、ダメだ、開けるな。こりゃ馬糞か何かだぞ」
「どこの誰だよ。こんな汚物、用水に流したのは」

あまりの悪臭に、樽は開封されることもなく、そのままゴミ集積場に捨てられ、埋め立てられた。
糞の中に人が、いや、大陸一の天才賢者、その慣れの果てが埋もれているなど、誰も思いもよらぬまま…。