裸踊り

クリスマス・プレゼント

「メリークリスマース!」電灯を消した部屋でクラッカーを鳴らし、ケーキの上の蝋燭の火を吹き消した。卓の隅に置かれたキャンドルの心もとない灯りが、聖夜のムードを演出している。年に一度のクリスマス、俺はパーティーを開いて盛大に楽しんでいた。……1…

Dr.ゲドーと男根信仰(下)

※『Dr.ゲドーと男根信仰(中)』の続きです。    無情な恐喝屋、二崎が醜いブタに成り下がってから数日。京都の珍宝寺に泊まり込んでいた私は、珍念和尚とともにパソコンの画面を覗きこんでいました。悪徳企…

2人のナイト※

俺には、4つ上の兄がいた。若くして王国騎士団の部隊長だった兄は、剣技に優れ、冷静沈着。女からもモテたがそんなものには見向きもせず、日々真面目に鍛錬に励んでいた。俺は兄のような立派な騎士になりたくて兄に指導を願ったが、「邪魔だから近づくな」と…

帝国の落日・裸の王様(後編)

『帝国の落日・裸の王様(前編)』の続きです。   調教4日目いつものように2人が部屋に入ってくると、少年王はハァハァと息をつきながら、トロンとした顔を向けた。「おいおい、昨日まではかっこよく睨み付けてきたくせに…

放課後の茶来くん

「自主トレは疲れるなー。すっかり遅くなっちゃたよ」弱小野球部のキャプテン(のようなもの)も楽じゃない。後輩と矢部くんの面倒みてから自分の練習にかかったものだから、すっかり日が暮れてしまった。明日も朝練だから早く帰ろう、と繁華街を歩いていると…

敗北者・奥州筆頭

大坂城、本丸。外は戦乱の真っただ中で、剣戟の音や、馬の嘶き、そして兵たちの掛け声で騒然としているが、ここだけは静かだった。その最上階では、六本の刀を背負った独眼の青年が、2人の男と対峙していた。「HEY、てめぇら……オレとアイツの真剣勝負に…